台風は、特に夏や秋のシーズンに多くなる傾向にあります。

もし、あなたの住んでいる地域に台風が直撃するとしたら、どのような備えをしておけばよいのでしょうか?

台風の脅威とその被害

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気象庁によると、台風の平均発生数は1981年から2010年の30年間で1年平均25.6個、平均上陸数は2.7個と少ないように見えますが、その被害は年々増しているように感じられます。

上陸数の最も多い県は、1位の鹿児島(39個)、2位の高知県(26個)に続き、和歌山県、静岡県、長崎県、と続きます。これは台風の進路にあたる地域が中心とも言えますが、これらの地域では台風による洪水・高潮などの被害も多く見られています。

台風被害の実例

日本に上陸した台風の中で、その被害が大きかった2つの台風を気象庁のホームページより紹介します。

平成16年台風第18号

平成16年9月7日午前に長崎県に上陸した台風は、九州北部を縦断した後に加速しながら日本海を北東に進み、暴風域を伴ったまま8日朝には北海道の西海上を北上しました。この台風により、全国的に20m/s以上の非常に強い風が吹き、北海道では半数を超える気象官署で最大瞬間風速の極値を更新しました。この台風による被害は、西日本、北海道を中心に死者・行方不明者46人、負傷者1,399人、住家の損壊64,993棟、住家の浸水21,086棟に達しました。また、西日本では船舶の乗揚げ事故が相次いで発生しました。  

死者の多くは強風によるもので、台風の接近中に屋根に上っていて飛ばされて転落したり、飛んできた瓦が当たったりするなど屋外での作業中に被害に遭う方が続出しました。もっと早く台風に対する備えを完了し、強風時には屋外へ出ないでいれば被害に遭わなかったのにと悔やまれます。

平成16年台風第23号

平成16年10月19日に沖縄本島から奄美諸島沿いに進んだ台風は、20日に大型で強い勢力を保ったまま高知県に上陸しました。台風はその後四国地方、近畿地方、東海地方を通過し、21日に関東地方で温帯低気圧に変わりました。  

台風と前線の影響による期間降水量は、四国地方と大分県で500mmを超えたほか、近畿北部、東海地方、甲信地方で300mmを超え、広い範囲で大雨となりました。このため、兵庫県を流れる円山川、出石川と京都府を流れる由良川がはん濫して家屋の浸水、耕地の冠水が多く発生したほか、京都府、岡山県、香川県、愛媛県など西日本を中心にがけ崩れや土石流が発生しました。また、高知県では高波により堤防が損壊し、倒壊した住宅がありました。これらにより、全国で死者・行方不明者98人、負傷者721人、住家の損壊21,350棟、住家の浸水54,347棟などの甚大な被害となりました。

この他にも、多くの被害をもたらした台風が数多く存在し、人的被害や家屋の被害が最も大きかった「伊勢湾台風」や、浸水被害の最も多かった「室戸台風」などが有名です。

台風の被害(停電時)に備える

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台風の進路に当たる地域に住んでいるとき、台風の進路の東側にいるとき、被害は大きくなると言われています。

実際に川の堤防が決壊し、洪水が起こった場合には速やかに避難することが必要です。

具体的に、どうやって災害情報や避難情報を素早くキャッチするか、どんな方法で安全な場所に避難をするかなど、前もって家族や職場の同僚などで決めて準備しておくことが必要です。

<参考記事 1>

<参考記事 2>

実際の川の堤防の決壊や洪水に対しての準備は上の参考記事をご覧ください。

そこで、ここでは台風の被害、特に停電時の備えについて見ていきたいと思います。

台風などの災害で起こる停電

台風などの災害で起こる停電の原因には、倒木や強風による断線などがあります。

災害などによって故障が起こった場合、自動的に変電設備の遮断器が切れて一斉に停電しますが、すぐに原因が調査され停電は部分的なものになります。そして故障した箇所を修理している間は他の区間の地域には送電が開始され、早急に復旧作業が行われます。

 参考:中国電力『設備故障による停電への対応・復旧作業について

しかし、大型の台風などの自然災害の場合、停電している時間が長くなる可能性もあります。

大規模な停電が続くと電気がつかなくなるだけでなく、様々な弊害が出てきます。

  • 製造業などがストップし、食料などの物資が足りなくなる
  • 信号がマヒしたり、公共交通機関に影響が出る
  • 病院などで医療体制に深刻なダメージを与えてしまう
  • 夏場にはエアコンが使用できず、健康被害を訴える人が多く出る
  • 冷蔵庫などが使えず、食中毒などの危険が増す
  • オール電化の住宅ではすべてが使用できなくなる
  • 水道や給湯設備が使えなくなる可能性がある

このように、公共交通機関がストップし物流もストップしてしまうような大停電に見舞われてしまった場合、自分や家族が自宅で生活するための非常時の備えが必要です。

台風などの停電時に備えておくもの

台風などの停電に備え、あれもこれも準備しようと思うと、結局どれから準備していいのかわからなくなったりします。そして、必要以上に購入してしまったり、何かが足りなかったりしてしまいます。

そうならないためにも、緊急時の備えにも優先順位を考える必要となります。

生きていくための食料、飲料水、医薬品が最優先

何はなくても、まずはこの3つは必ず押さえておきましょう。

特に、高齢者や乳幼児がいる家庭の場合、本人だけでは調達することが難しいことから、いつも使う医薬品や救急セットなどの在庫は確保しておきましょう。

<参考記事>

そして、非常袋には最低3日間生き延びることのできるだけの防災アイテムを入れておきましょう。

情報収集のためのラジオ

災害時は特に情報収集が命の綱です。

どこが危ないか、どこが安全か、台風は今どのあたりにあるのか、今後の気象状況はどうなるのか、停電はいつまで続くのか、これらの情報をいち早くキャッチすることが重要です。

そのために備えとしてラジオを準備しておきましょう。

特にライトになったり、携帯電話の充電もできるなど多機能なラジオがあるといいでしょう。

スマートフォンで情報収集する場合には、テレビを見られる機種もありますがバッテリー消耗が激しいので、時間配分を計算して視聴するようにしましょう。

貴重品や小銭などの準備を

停電が短時間でおさまればいいですが、災害の被害の大きさにより長期化することもあります。

いざと言うときに外に持ちだす貴重品などは、平常時から「貴重品リスト」「持ちだしリスト」を作っておきましょう。また、貴重品などの場所もいざと言うときにわからなくならないように確認しておきましょう。

また、大きな災害に遭ってしまった直後は、スーパーやコンビニなどで小銭が足りなくなる可能性が高まります。そう言ったときでもスムーズに必要なものを購入できるように、10円玉、50円玉、100円玉、500円玉などの硬貨を準備しておきましょう。

台風のときの停電の備えまとめ

台風で停電してしまった場合に備えて、自宅でできることは以下の通りです。

  • 食料、飲料水、医薬品などの備え(生きるため)
  • 情報収集(ラジオや携帯、スマートフォンなど)
  • 貴重品や小銭の準備、リストの作成

優先順位を決めて備えましょう。

そして、何をどこに備えているかを家族で情報共有しておくとさらに安心です。